頭痛外来とは

頭痛の症状に悩まれている方を対象にした外来が頭痛専門外来です。頭痛の原因の病気は大きく2つに分類されます。ひとつは、命に係わらないとされる頭痛(一次性頭痛)で、もうひとつが命に係わる可能性がある頭痛(二次性頭痛)です。多くの場合、一次性頭痛と診断されることが多いですが、万が一ということも可能性としては考えられますので、慢性的な頭痛、ひどい頭痛が気になるという方は、一度ご受診ください。
また、一次性頭痛の中でも特に慢性的な頭痛にて生活の質が落ち、長年悩まれている方も多いと思われます。そのような方も適切な原因の診断と治療により日々頭痛に悩まされずに生活ができるようになります。お気軽に当院を受診ください。
診断について
頭痛の診断につきましては、まず詳しい問診・診察をいたします。さらに詳細な検査が必要という場合はMRIを行うなどして、慎重に頭痛の原因の病気を診断いたします。当院ではMRI機器を完備し、即日検査・結果説明も可能にしております。
このようにしっかりと診断した後に適切な治療を行います。なお、一次性頭痛と二次性頭痛の主な症状および疾患は以下の通りです。このように原因はさまざまですので、個々にあった適切な治療方針が必要となります。
一次性頭痛
片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛
二次性頭痛
脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎、高血圧、顎関節症、心身症、薬物乱用頭痛 など
一次性頭痛について
慢性頭痛とも言われる一次性頭痛は、繰り返し起きるとされる頭痛が特徴で、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。頭痛そのものが治療対象となります。
片頭痛
非常に強いズキズキとする痛みが片側あるいは両側の頭に現れます。痛みの頻度はそれぞれの方で異なり、週1の方もいれば、月に1、2度という方もいます。そして、一度痛み出すようになると数時間〜3日間ほど現れます。吐き気を合併する方も多く、日常生活に支障をきたす方が多いです。
このほかにも頭痛が起きる前に視野の一部が見えにくくなる、目の前にフラッシュのような光が瞬いたりするといった前兆が見られることもあります。なお、片頭痛は女性患者の割合が高いのも特徴です。また、発症の原因については、血管を収縮する作用があるとされるセロトニンという物質の過剰放出が考えられています。
基本的に、治療方針は頭痛頓挫薬として頭痛開始後すぐに内服する薬にて痛みを軽減させ、早く治るように促す治療を行います。頭痛頻度が多い(月に4回以上)方には、予防薬の処方を検討することになります。
緊張型頭痛
頭や首の筋肉が緊張、収縮することで起きる頭痛が緊張型頭痛です。非常に多い病気です。原因としては、同じ姿勢を長時間続けたことによる肩こりや首のこりなどの血行障害、日頃からのストレス、眼精疲労などが考えられています。
よく見られる症状については、頭が締め付けられるような重いような痛み、首から後頭部にかけて鈍痛を感じるといったことがあります。また人によっては、めまいや立ちくらみ,吐き気が起きることもあります。
また片頭痛のきっかけとなることも多い病気です。
治療としては,生活指導(筋緊張をほぐすような体操など)と筋肉を和らげる内服薬を用います。
群発頭痛
目がえぐられてしまうのではないかというほどの痛みが、片側の目のくぼみの部分からこめかみにかけて生じ、人によっては目の充血や涙、鼻みずなどが見られることもあります。
このような群発頭痛が発症する要因として考えられているのが、頭部の血管拡張です。アルコールやタバコなどが誘発要因とされ、男性患者が多いのも特徴です。この頭痛は一旦起きてしまうと1~2ヵ月間続きます。そして痛みがなくなってから、半年から数年が経過した後に、また同様の痛みに襲われます。鎮痛薬や漢方薬を使って治療を行います。
二次性頭痛について
何かしらの病気の症状として現れている頭痛が二次性頭痛です。このような頭痛には、脳血管の疾患や脳腫瘍、髄膜炎など脳や頭部が原因である頭痛や頭頚部の外傷のほか、感染症、耳鼻咽喉領域の疾患、精神疾患、高血圧などの生活習慣病によるものなどいろいろあります。
なお脳疾患が原因の頭痛と診断されたら、速やかに脳疾患の治療を行います。なかでも強い頭痛だけでなく、手足のしびれや麻痺などもあるという場合は要注意です。二次性頭痛の場合は、脳出血や脳腫瘍など命に係る病気が少なくありません。原因不明の頭痛でお悩みの場合は、躊躇することなくご相談ください。